プリマファシエ(prima facie)の意味

公正の象徴たる天秤とハンマーの写真

プリマファシエ(prima facie)について以前書いたところ、意外にも検索してくる人が多かったので、ちょっと加筆修正しておきます。

まず、この記事のタイトルは微妙に間違っています。プリマファシエというのはprima facieの正確な読み方ではありません

prima facieは、元々ラテン語の “prīmā faciē”を語源とする英語なのですが、発音は/ˌprmə ˈfʃ/です。カタカナにすると「プライマ・フェイシィ」が近いでしょうか。法学部とかで法律英語を学んでいると割と見かけます。

一方、ラテン語“prīmā faciē”の方の読み方ですが、ラテン語はローマ字読みで大体あってるはずなので、こっちは「プリマ・ファキエ」だと思われます。Cはカ行だと思います。

なので「プリマファシエ」という言葉は、おそらく間違いだと思うのですが、もしかしたら別の言葉があるかもしれないので何とも言えませんね。

まあ、この記事ではあくまでも「プリマファシエ」と書きます。そのキーワードで上位表示されちゃってるので。

プリマファシエ(prima facie)の意味

さて、このプリマファシエ(prima facie)の意味について。

この法律用語的なニュアンスがわかってない人がいるみたいなので、少し解説しておきます。

プリマファシエ(prima facie)は「一応の」などと訳されます。ラテン語の語義的には「一見して」が近いでしょうか。

これは日本語(の日常語)の「とりあえず」みたいなニュアンスとは全く違います。

そういうニュアンスが皆無とは言わないけど、「とりあえず」よりはだいぶ強い。

これは「反証がないのなら真実だと考えてよいレベルの、合理的な」という、割とテクニカルな概念なんです。

「本当は違うんだけど」みたいな弱気なニュアンスはないんですね。

よくテクニカルタームで「一応の原因」「一応の推定」みたいな言葉が使われるけど、この「一応の」は「反証されない限りは」という強い意味合いなんです。

訴訟手続きなんかで、否定するような証拠が出てこない限りは、それを元に判決が下されるし、そうしても問題ないレベルの証拠、ってニュアンスです。

だから、「一見してわかるくらい明白な」って意味だと思った方が近いかもしれません。

 

……あ、ここまで書いてふと思ったのですが、法律プロパーな人間としては普段こういう意味で使ってるけど、そうじゃない分野もあるのでしょうか?

もしそういうのがあるなら、法学分野ではこういうものなんだな、という話として聞き流してください。