奥平康弘『治安維持法小史』ほか気になる本をネット古本屋で入手

古書を中心に、気になってた本を大量に購入しました。主にネットオフとAmazonマーケットプレイスを使ってます。

今回は欲しかった本のうちのいくつかが手に入ったので、軽くメモしておきます。

今回入手した古書

ネットオフでは以下の本を購入しました。

  • ヒュー・プライス『時間の矢の不思議とアルキメデスの目』講談社,2001年
  • 小河原誠『現代思想の冒険者たち14 ポパー』講談社,1997年
  • 納富信留『哲学者の誕生』筑摩書房,2005年

Amazonマーケットプレイスでは以下の本を購入しました。

  • 奥平康弘『治安維持法小史』岩波書店
  • 森際康友ほか『知識という環境』

いずれも新刊では手に入らなくなってしまったので、仕方がなく古本で入手です。

入手した本についての雑感

入手した本について、雑感を述べていきます。

ヒュー・プライスの『時間の矢の不思議とアルキメデスの目』

まずはヒュー・プライスの『時間の矢の不思議とアルキメデスの目』。これは時間論の参考文献で割と目にする機会も多いので気になっていました。

そもそもヒュー・プライスという方はオーストラリア出身の哲学者で、現在はケンブリッジ大学で教えているとのこと。原著は1996年に出版されたもので、その5年後に翻訳されたということになります。比較的早めに翻訳されていることから考えて、やはり当初から時間論の方では注目されていたのでしょうか。

小河原誠『現代思想の冒険者たち14 ポパー』

続いて、現代思想の冒険者たちシリーズから小河原誠先生のポパー。この本は割と評価が高く、私の家の近所の古本屋ではまったく見かけなかったんですよね。今回ネットオフで発見できてよかったです。

それにしても、現代思想の冒険者たちシリーズは結構良質の企画だったと思うので、どんどん文庫化してほしいものです。特に研究の進展が著しい哲学者などは、ぜひ参考文献の追加や後書きによる加筆修正をしてほしいと思います。それが出るなら喜んで文庫本も買い直すのですが。

今チェックしてみたら、Kindleの電子書籍になっているみたいですね。紙の本では復刊しないのでしょうか?

納富信留『哲学者の誕生』

お次は納富信留先生の『哲学者の誕生』です。プラトン研究で大きな業績のある方ですね。

納富信留先生の著書はいくつか拝読させていただきましたが、どれも刺激的でした。読んでいて色々納得したり、考えさせられたりしました。本書もご多分に漏れず面白いに違いない、と勝手に確信して購入へ踏み切ったわけです。マーケットプレイスで価格が下がらないことも、質が高いに違いないと私が確信した理由の一つだったりします。

森際康友ほか『知識という環境』

『知識という環境』は論文集みたいなものですね。戸田山和久先生の『知識の哲学』を読み、知識論に興味が出てきたために購入しました。

収録されている論文はまだ読んでいませんが、いったいどんな議論が出てくるのか楽しみでなりません。

奥平康弘『治安維持法小史』

奥平康弘先生の『治安維持法小史』については、テーマそのものへの興味よりも本書が名著だという評判を聞いたがために購入しました。

正直せっかく岩波現代文庫から出したのに、品切れにするだなんて岩波書店は何を考えているのかと憤慨しています。読んでもいないのにですw

ただ、治安維持法に関しては、法学部出身者として最低限の内容は身につけておかなければ恥ずかしいという思いがあります。なので、暇を見ながら本書の内容を十分に咀嚼して、治安維持法について語れるようになっておきたいところです。

ネット古本屋は地方在住者にとって便利

今回注文した本を眺めながら、ネット古本屋は地方在住者にとって便利だなと思いました。昔なら首都圏にでも行かない限り、これほど色々な本を集めることは難しかったです。

なにしろ地方というのは知識人人口も限られていますから、読書家も相対的に少ない。古本屋に流れてくる本も少なく、ジャンルも大衆が読むものに限られている。ちょっと専門的な本となると、見つけるのはほぼ不可能でした。

それが今では、自宅から出ることなく簡単に本を取り寄せることができます。わざわざ神保町の古書店街まで足を運ばなくてもいいわけです。旅費を考えたら画期的な出来事です(とはいえ、ガチで研究のために古書を探すような人たちなら、ネット通販でどうこうなんて無理なのでしょうけど)。

本屋のために旅行に出た昔を思い出し、時代は変わったなとしみじみ感じました。

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