先日、『6HIT解析』ドメイン削除のお願いが忍者ブログに掲載されていましたね。正確には、忍者ブログというより忍者ツールズ全体での注意事項という感じですが。
なかなか興味深い話だったので、備忘録代わりにメモしておきます。
何のための注意文なのか?
今回忍者ブログに掲載されていた注意文には、次のような趣旨の事が書かれていました。
以前忍者ツールズが利用していたドメイン「6hit.jp」を期限切れで手放したのだそうです。普通ならそのままドメインは消えてなくなるはずですが、どうやら他の人がそのドメインを取得して運用し始めたのだとか。それに気づいた忍者ツールズ側がユーザーに「今は別の人が管理しているドメインだから、なにか起こっても我々の管理の手を離れているので気をつけてね」と注意喚起したわけです。
新規に取得したユーザーが普通の人ならともかく、悪意がある人であれば問題ですからね。
中古ドメイン業者が取得するのは当然
この注意文を見たときに思ったのは、中古ドメインが狩られるのはまあ当然の話だなーということです。実際、偶然であってもかつて利用されていたドメインを取ってしまうことは別に珍しくありませんからね。まして外部SEO全盛のこの時代に、SEO業者が中古ドメインを取得することなんてよくある話です。
私も過去に所有していたドメインを期限切れで手放し、そのまま放置していたところ、業者らしきサイトがそのドメインで運営されるようになっていました。幸い私が作っていたのは糞サイトだったので、リンクを貼っている人はほぼいませんでしたが。
リンクを貼っている人からすれば困った自体に
ただし、よくある話で済まないこともあります。問題なのは、過去にこのドメインにリンクを貼っている人ですね。忍者ツールズが運用しているサイトへのリンクのつもりで貼っているのに、他の人のサイトに飛ばされるわけですから。これはあまりよろしくない状況です。
もっとも、運用終了して手放したのが3年前ですから、そんな長い間運営終了したサイトへのリンクに気付かなかったということは考えにくいかと思います。そういう状況ならば、おそらくそのサイトもまた更新終了していますね。放置状態というやつです。ということは、注意喚起しても特に実効性はなさそうです。リンクを貼ってくれていた人間にまでは届かないと思います。
そもそもなぜ今更注意喚起?
しかし気になるのが、今更こんな告知を出した忍者ツールズの意図です。
はっきり言ってつい最近失効したドメインとかならわかりますが、3年も前に自分のものじゃなくなったドメインについて、なんで今さら注意喚起しているのでしょうか?
当該サイトが危険だったり違法だったなら、なるほど注意喚起の必要があるかもしれません。しかし注意喚起の文言を見ても、そんな印象は受けないのですが……。
むしろ、誰かがクレームを入れたので、エクスキューズのために一応注意文を出した、という印象を受けます。場当たり的な対応という感じです。
あるいは、自分たちが運営しているサイトへのリンクのはずなのに、他人のサイトにリンクパワーが集まるのは納得できないという嫉妬のようにも思えます。
もちろんこれは、私の勝手な思い込みかもしれません。普通に考えて、企業ならこういう注意をするのは当然だ、という可能性もあります。その辺の感覚は、担当者じゃない以上私にはわかりません。手放した直後に注意喚起しない理由もわかりません。企業が注意するにはおそすぎるでしょう。
個人的には、今更数年前に使ってたドメインについて苦情を入れられても困るから、という説に説得力を感じます。
とここまで書いたところで、今どんなサイトが6HIT.jpドメインを運用しているのか気になったのでチェックしてみました。するとどうも検索エンジンの結果を見る限りでは、中国語のサイトのようですね。うーむ、なんか嫌な予感がしますね。なるほど、忍者ツールズ側が慌てて注意文を書くのも自然なことかもしれません。一気に担当者よりの感想になってしまいました。
おそらく他国のサイトが運営されているのを見て、何か強烈な危機感を感じたのでしょう。その感覚は正しいような気がします。注意喚起してくれてよかったのかもしれません。
まあ、こんな考察(というか妄想の類)をしても特に意味は無いのですが、暇つぶしがてら考えたのでメモしておきます。