先日、ブックオフの100円コーナーを久しぶりに物色していたところ、こちらの本を発見しました。かなり状態が良かったので、とりあえず購入しました。
・坂井栄八郎『ドイツ歴史の旅』、朝日選書、朝日新聞社、1986年
本書の著者である坂井栄八郎先生は、ドイツ史を研究する歴史学者で東大名誉教授です。実は、大学で刑法を学んでいた関係からドイツ史には以前から興味を持っており、その流れでこの方の著作も何冊か拝読していました。まあ、ガチガチのドイツ史に関する専門書よりも、一般向けのトピックごとにわかれたエッセイのような著作だけですが。
下記の本は、私が拝読した比較的入手しやすいドイツ史の入門書とでもいうべきものです。
・同『ドイツ史10講』、岩波新書、岩波書店、2003年
・同『ドイツの歴史百話』、刀水書房、2012年
いずれも特に予備知識なく読むことができます。もちろん、通史的な知識があった方が面白く読めることは確かですが、無くても雰囲気をつかみやすいエッセイ風のスタイルだと思います。
そして本書も、ドイツの歴史に関するエッセイ風の読み物といった印象です。やや古い本ですし、当時とは状況も異なっており(東西ドイツが統一される前に出版されています)、しかも私が既に読んだ上記の本とトピックが一部重複しているので少し悩んだのですが、それぞれの本が新規に描き下ろされているのだからトピックの重複は問題ないと判断しました。むしろ同じトピックを異なる文章で読めるのですから、その部分について理解が深まっていいくらいだろうと思います。
むしろ私が気になったのは、本書がバーゲンブックとして新品が比較的安く購入できることです。バーゲンブックの値段設定までは覚えていなかったので、どうせなら新品を購入したほうがいいのではないかと悩んだのです。
しかし、バーゲンブックだとしても100円より安くはならないだろうこと。そして古書とはいえ状態も良かったことが決め手となり、購入に踏み切りました。結果的に、Amazonよりもお得に購入できたので大満足。
ちなみに、このブログでもドイツ関連の話題は何度か取り上げています。たとえば、こちらのエントリーでは、上でも触れた『ドイツ史10講』の簡単な感想を書いていたりします。
⇒ ドイツ関連の新書
ドイツの歴史をテーマにした入門的な本は他にも多々あるので、今後も折にふれて紹介していきたいです。歴史学者の本だけじゃなく、旅行作家の紀行本も参考になる情報が満載で面白いですよ。